レンズの仕様説明

マウント
レンズを本体に接続するための規格で、Canon EOS シリーズの EOS Kiss X7, X7i, X80, X8i, EOS 80D, 70D, 60D, 8000D, 7D MarkII には Canon EF マウント、および Canon EF-S マウントが使用できます。違うマウントのレンズを購入すると使うことができませんので、注意が必要です。
APS-C 専用かどうか
APS-C とは撮像素子(CMOSセンサー)の大きさのことです。APS-C 専用のレンズとは、Canon で言えば EOS Kiss X7, X7i, X80, X8i, EOS 80D, 70D, 60D, 8000D, 7D MarkII などでしか使用できないレンズのことを言います。専用で無いものは、Canon で言えば 1D X Mark II, 5D Mark IV, 5D Mark III, 5Ds, 6D やフィルム一眼レフカメラでも、EOS Kiss X7, X7i, X80, X8i, EOS 80D, 70D, 60D, 8000D, 7D MarkII でも使うことができます。
APS-C 専用レンズの方が小型軽量にできることが多いです。また 80D などにとっての高倍率ズーム・広角レンズは APS-C 専用のみと考えてよいかと思います。
APS-C 専用レンズと型名
型名によって、APS-C 専用かそうでないかが分かります。Canon の場合は EF-S マウントのレンズが APS-C(その中でも EOS 20D, 30D, 40D, 50D, 60D, 70D, 80D, 7D/MarkII, Kiss Digital, Kiss Digital N, Kiss Digital X, Kiss X2, Kiss F, Kiss X3, X4, X5, X50, X70, X80, X6i, X7, X7i, X8i, 8000D)用となります。SIGMA は DC が APS-C 専用を意味し、18-50mm F2.8 EX DC などがそれに当たります。TAMRON では Di II が APS-C 専用を意味し、SP AF 17-50mm F/2.8 XR Di II などがそれに当たります。
焦点距離
どれくらい広い範囲が、もしくはどれくらい望遠で写せるか、を表します。値が小さければ広い範囲を写せ、値が大きければ望遠になります。
一般的には35mmフィルム一眼レフの焦点距離で言い表します。例えばコンパクトデジカメで言うところの10倍ズームでは、35mm〜350mm程度となることが多いです。換算50mmを標準と言うことが一般的です。
1つ注意点ですが、EOS Kiss, 80D, 70D, 60D, 8000D, 7D MarkII の場合は、レンズの仕様に記された1.6倍の焦点距離が35mmフィルム一眼レフの焦点距離で言い表した値となります。例えば100mmの焦点距離のレンズは、Kiss X7 の場合は35mmフィルム一眼レフで言うところの 160mm となります。すなわち同じレンズでも、Kiss X7 で使用すると35mmフィルム一眼レフで使用する場合と比較して望遠気味になります。
その結果として、35mmフィルム一眼レフ用の「広角レンズ」として売られているレンズが、Kiss X7 で使用すると「標準レンズ」となってしまいます。
開放F値
F1.2とかF4とか書かれている値です。値の小さなものを「明るいレンズ」や「大口径レンズ」と称し、値の大きなものを「暗いレンズ」と称します。F2.8くらいまでを明るいレンズと言うことが一般的のようです。
F3.5-6.3 など表示されているものは、広角側では F3.5 ですが、望遠側では F6.3 の暗さとなります。広角から望遠にズームアップしていくと、段階的に暗くなります。
明るいレンズは、「シャッター速度を速くでき、被写体ブレや手ブレが抑えられる」「ファインダーが明るく見やすい」というメリットがあります。ただし重量が重く高価になってしまうことが多いです。
暗いレンズはその逆で、「シャッター速度が遅くなりブレないように気をつける必要がある」「ファインダーが暗く見づらい」というデメリットはありますが、軽くコンパクト、安価であることが多いです。
最短撮影距離
被写体にどこまで近づいて撮影できるか、を示します。ただしここで言う「距離」は被写体から撮像素子(CMOSセンサ)までの距離となります。
ワーキングティスタンス
被写体にどこまで近づいて撮影できるか、を示します。ただしここで言う「距離」は被写体からレンズ先端までの距離となります。仕様として書かれていることはほとんどありません。
最大撮影倍率
最大で、どれだけ被写体を大きく写せるかを表します。1倍ですと、10mm のものは撮像素子に 10mm の大きさで写ります。Kiss X7 の撮像素子は約22.3×14.9mmですから、例えば 22.3×14.9mm 程度のものを1倍で写すと、写真が被写体で埋まるくらい大きく写せます。仕様は最大倍率を記載してあり、これは最も大きく写した場合(一般的にはできるだけ被写体に近づき、ズームレンズの場合は望遠端にする)の倍率です。
フィルター径
レンズには保護フィルタや C-PL フィルタをつけることが多いですが、使用できるフィルタ径を表します。
最大径×長さ
太さと長さです。
重量
一眼レフカメラの交換レンズは、100g台のものから5kgを超えるようなものまで、様々です。当然持って歩く立場からすれば軽いほうがいいに決まっているのですが、困ったことに重いレンズの方が性能がよいことが多いのです。重さと性能を天秤にかけて選ぶことになります。
価格
買う立場からすれば安いに越したことはないのですが、困ったことに高いレンズの方が性能がよいです。価格帯は1万円を切るものから100万に迫るものまで様々です。広角よりも望遠、開放F値が暗いものよりも明るいもの、が高価になります。
描写力の高いレンズ
Canon の場合、「L」の称号のついたレンズは描写力が高いと定評があります。例えばズームレンズでは EF 70-200mm F4L IS USM、単焦点レンズでは EF 135mm F2L USM などです。TAMRON では SP のついたレンズは描写力が高く、例えば SP 28-75mm がそれに当たります。SIGMA では 「Artライン」と称されるレンズが該当し、例えば 85mm F1.4 DG HSM などです。
手ぶれ補正
CanonおよびSIGMAは手ぶれ補正ができるレンズを発売しています。Canonの場合はISという記号のついているレンズがそれで、およそシャッター速度2〜4段分(レンズによります)の効果があります。SIGMAの場合はOSという記号のついているレンズがそれです。Tamronの場合はVCです。
シャッター速度2段分の場合は4倍、3段分の場合は8倍のシャッター速度を使ってもぶれづらくなります。つまり3段分の効果がある場合、手ぶれ補正無しでは例えば 1/160 のシャッター速度が必要であったものが、手ぶれ補正により 1/20 でも手ぶれしづらい、ということになります。
ただし、さすがの手ぶれ補正レンズも被写体ぶれは防げません。動く被写体の場合は手ぶれ補正とともにシャッター速度を速めて、手ぶれ・被写体ぶれを防ぐ必要があります。

EF-S 18-55mm の場合、

となります。

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