はじめに

ハンディGPS 購入に際しての検討内容とその結果AndroidスマートフォンとGPS、および PDA + GPS 環境の使用感GPS内蔵PDA、Mio P560 の使用感などを書いてみた。Windows Mobile搭載PDAやCFタイプのGPS受信機など、今となっては(現行モデルではあるが)古い情報もあるので、ご注意いただければと思う。

(2014.6版)

ハンディGPS

ハンディGPSが欲しくなったので、調べてみた。ハンディGPSを使用する用途は移動した場所のログ取りだ。

ハンディGPSの種類と概要

ハンディGPSと言えばやはりGARMIN GPSが有名であり、主にこのGARMIN GPSについて一通り調べてみた。着目すべき点は、

である。

地図なし腕時計タイプGPS(英語版)
機種名価格重さ高感度GLONASS通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度
Foretrex 301 (e)24,80987.3×USB××単4x21810000IPX7×
Foretrex 401 (e)34,06587.3×USB××単4x21710000IPX7
地図なしハンディGPS(英語版)
機種名価格重さ高感度GLONASS通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度
eTrex H (e)17,362150×Serial××単3x21710000IPX7×
地図つきハンディGPS(日本語版)
機種名価格重さ高感度GLONASS
みちびき
通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度カメラ
eTrex 10J (j)23,760148USB×単3x22510000IPX7××
eTrex 20J (j)38,880148USB単3x22510000IPX7××
eTrex 30J (j)58,320148USB単3x22510000IPX7×
eTrex Venture HC (j)30,240156×USB×単3x21410000IPX7××
eTrex Legend HCx (j)60,480165×USB単3x22510000IPX7××
eTrex Vista HCx (j)82,080150×USB単3x22510000IPX7×
GPSMAP 62SCJ (j)77,760216○(みちびき)USB単3x21610000IPX7

注)eTrex 10J, Venture HC(j)は概略地図のみ。eTrex Venture, Legend, Vistaは旧機種。GPSMAP 62SCJはGLONASSには未対応の模様。

地図つきハンディGPS(英語版)
機種名価格重さ高感度GLONASS通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度カメラ
eTrex10 (e)18,144141.7USB×単3x22510000IPX7××
eTrex20 (e)28,944141.7USB単3x22510000IPX7××
eTrex30 (e)36,504141.7USB単3x22510000IPX7×
eTrex Venture HC (e)24,479156×USB×単3x21410000IPX7××
eTrex Summit HC (e)30,650156×USB×単3x21410000IPX7×
eTrex Legend HCx (e)34,765165×USB単3x22510000IPX7××
eTrex Vista HCx (e)40,936165×USB単3x22510000IPX7×
GPSMAP 62 (e)46,079260.1×USB×単3x22010000IPX7××
GPSMAP 62s (e)46,079260.1×USB単3x22010000IPX7×
GPSMAP 62sc (e)59,921(*)260.1×USB単3x21610000IPX7
GPSMAP 64 (e)31,474(*)260.1USB単3x21610000IPX7××
GPSMAP 64s (e)51,223(*)260.1USB単3x21610000IPX7×

注)eTrex10は概略地図のみ表示可能。eTrex Venture, Summit, Legend, Vistaは旧機種。英語版はみちびきには未対応。

地図つきハンディGPS・タッチパネル式(英語版)
機種名価格重さ高感度GLONASS通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度カメラ
Montana 600 (e)57,780(*)333×USB単3x32210000IPX7×
Montana 650 (e)66,960(*)333×USB単3x32210000IPX7
Oregon 600 (e)48,600(*)209.8USB単3x21610000IPX7×
Oregon 650 (e)58,320(*)209.8USB単3x21610000IPX7
Dakota 10 (e)19,440(*)148.8×USB×単3x22010000IPX7××
Dakota 20 (e)26,082(*)148.8×USB単3x22010000IPX7×

DakotaとOregonは、Dakotaの方が小型モデル。Montanaはリチウムイオンのバッテリバックも使用可能。英語版はみちびきには未対応。

防水でIPX7とはJIS保護等級の1つで「防浸形」を示し「定められた条件で水中に没しても内部に水が入らないもの」を示す。例えば普通に使っていて雨でぬれた程度では大丈夫で、規定から言えばちょっと水の中に落としたくらいでも平気ということだ(怖くて試せないが)。JIS4はIPX4と同様で「防沫形」を示し「いかなる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響がないもの」を示す。いわゆる生活防水だ。なお X は防塵性能を示す表示部分で特に規定されていないことを示す。[防水性能について記載に誤りがあったので修正しました。06.1.5]。

(e)は英語版、(j)は日本語版。地図を含むものはできるだけ日本語版を選んだ。英語版ではGarmin純正の日本語地図はインストールできない。地図を含まないものは英語版を選んだ。英語版の値下がりのため、日本語版との価格差が非常に大きくなっている。地図欄の「△」は日本語版MapSource(Garmin純正の地図)が使えないことを示している。ただし英語版 eTrex20、eTrex30、Vista HCx、Legend HCx、Oregon、Dakota、Montana、GPSMAP 62などでは、後述のUUDで販売している日本地図(ただしアルファベット表記)をインストールすることはできて、私も利用している。またTKA Planet日本高精密地形図 for GarminGPSも利用可能だ(ちょっと使ってみたい)。

価格(*)は「IDA Online」、それ以外は「パソコンGPSショップ」、の2014年6月の値段。

GPS 感度については新モデルでは高感度版が採用されている。一部残っている、感度の低い旧モデルを選ばないように注意したい。また最近の一部機種は、GLONASSやみちびきに対応している。

ログの記録数については内蔵メモリに記録する場合を記載している。SDカードを使えるものはこちらへの記録も可能であり、その場合はSDカードの容量に依存する。ログのファイルサイズだが、eTrex Vista HCx の 5500 ポイント(16時間分)で、600KB程度だった。記録時間とポイント数は、設定や移動の仕方にも依存する。このSDカードだが、地図を表示させる場合には、地図を格納するためあった方がよい。

その他GPSロガー

GPSレシーバーを出しているのはGARMINのみではない。ここでは例として、HOLUX m-241 を紹介しておきたい。防水では無い点に注意したいが、eTrex H よりも安価、かつ Foretrex よりも軽量であり、ログ取りのみの用途であれば検討の価値はあると思う。m-241はBluetoothで通信できることが特徴だ。

GPSロガー
機種名価格重さ高感度通信地図SD電池 駆動時間トラックログ防水方位・高度
HOLUX m-24113,16539USB/Bluetooth××単3x114100000××

ハンディGPSを選ぶ

この中でわたしが重要視するのは、

である。

価格を重視すると、英語版を選ばざるを得ない。英語版では日本語版MapSourceが使えない(詳細な日本地図が使えない)が、やむを得ない。日本語版MapSourceを使う必要があれば、価格には目をつむってeTrex 30J (j)などの日本語版は必須となる。

感度は先ほど記載したように新しい機種は高感度GPSを搭載しているので、新しい機種から選ぶようにしたい。なおeTrex Hは高感度ではあるが古い機種をベースにしているため避けたいところだ。英語版から今選ぶなら、

が候補に挙がる。絞り込む項目としては、大きさ・重さと価格だろう。

Foretrex 401は腕時計型で、地図表示はできないが非常にコンパクトだ。GPSMAP 64sは新しい機種でアンテナなど高性能な点が魅力だが、若干かさばりそうに思う。eTrex30はeTrexシリーズの最新機種でGLONASSにも対応していることが魅力だ(みちびきには非対応なのが残念だが)。DakotaとOregonはタッチパネル対応の最新機。小型がよければDakota 20、大きくてよければ Oregon 600(カメラは無くてよいと思う)。OregonはGLONASSにも対応している。

なお地図については、英語版 eTrex20、eTrex30、Vista HCx、Legend HCx、Oregon、Dakota、Montana、GPSMAP 62などは、後述のUUDで販売している日本地図(ただしアルファベット表記)をインストールすることはできて、私も利用している。またTKA Planet日本高精密地形図 for GarminGPSも利用可能だ。

わたしは Foretrexの旧機種(低感度)ユーザであったが、高感度な eTrex H を購入、その後に eTrex Vista HCx を購入した。

eTrex Vista HCx 使用記

従来わたしは eTrex Hを使用していた。これは古さを感じはしたものの大きな不満はなかった。が、このページを作っている内に上位機が欲しくなってしまった(苦笑)。

候補としては、カラー版高感度 eTrex シリーズ、Venture HC、Summit HC、Legend HCx、Vista HCx だ(eTrex 10,20,30やDakota, Oregonはまだ未発売だった)。この中で購入したのは eTrex Vista HCx となった。

その理由は正直なところ、eTrex シリーズのフラグシップだからだ。元々上位機が欲しいと思ったのが購入理由であるため、eTrex シリーズのフラグシップを購入することとなった。

それっぽい理由を無理につけるとすれば、これらは全部地図表示可能なモデルであり、どうせ地図表示をさせるのであれば microSD 搭載モデルが良いこと。また今まで使ってみたかった地磁気センサー・高度センサー搭載機であること、だ。同じ理由で今購入すれば、eTrex30 (e)だろう。

購入したのは英語版であるため、地図はUUDのものを利用した。

簡単に使ってみた感想を記載してみる。

詳しくは eTrex Vista HCx 購入を参照していただきたい。


AndroidスマートフォンとGPS

2010年4月、Androidスマートフォン(DoCoMo Xperia)を購入した。以前からPDA(Windows CEやWindows Mobile機)+GPS+Pocket Mapple Digital/ログ取りソフト、これに加えて PHS 通信カードの組み合わせを何とか使っていたが、この Xperia によって、ようやく外付けデバイス無しにこれまで使ってきた以上の環境を手に入れることができた。

地図閲覧とログ取りに絞って考えると、XperiaなどスマートフォンのハンディGPSに対する利点、欠点は下記だと考えている。

利点

欠点

とにかく、電池が問題だ。eTrex Vista HCx であればバックライトを消せば、地図を表示させたまま25時間もつというのがスペックだ。eTrex Vista HCxの液晶はバックライトが無くとも明かりがあれば見ることができ、これも電池の消耗を抑えることができる特長だ。さらに電池が切れそうになっても、一般的な単三電池ならば入手も比較的容易だ。

それに対してスマートフォンでは、GPSログを取るとすぐに電池が減っていく。さらに一般的なスマートフォンではバックライトを点灯させないと画面を見ることができない。従って地図を見続けていると、あっという間に電池が切れてしまう。電池が無くなると、ログ取りはもちろんのこと電話すらできなくなってしまう。専用リチウムイオン電池を使うスマートフォンは簡単に電池交換はできないため、交換用電池(交換が可能であれば)もしくはSANYO eneloop mobile boosterのようなUSB出力付充電器が必要となる。

GPSログをちょっと取ってみるという使い方であれば、スマートフォンも便利に使える。しかし長時間のログを取るのであれば、やはり専用機の方が便利だ。ということで、スマートフォンと eTrex Legend HCx や Foretrex 301、HOLUX m-241 との併用をお薦めしたいところだ。

しかしスマートフォンには、ハンディGPSには無い機能がある。それはアプリと通信だ。ここでは簡単に、Xperiaと位置情報のメモ書き、Xperiaで使用している地図・GPSアプリ・天気関連アプリを列挙しておきたい。

XperiaとGPS関連

Xperiaアプリ

Foretrex101 使用記

もう古い情報になってしまったが、以前 Foretrex 101 (Foretrexの旧機種、低感度)を購入したので、その使用感について記載したい。何かあると持っていって使ってみていた。

簡単に使ってみた感想を記載してみる。

詳しくは Foretrex101 使用記を参照していただきたい。

eTrexH 使用記

もう古い情報になってしまったが、以前 eTrexH を購入したので、その使用感について記載したい。

Foretrex 101は使い勝手はよかったものの、GPS感度の悪さがどうしても不満だった。GARMIN にも SiRFstarIII 搭載の GPSMAP60CSx (GPSMAPシリーズの旧機種)などが出ていたが、さすがに価格が高く手が出なかった。

そんな中、比較的安価な eTrex シリーズに高感度 GPS チップが搭載されはじめた。ということで、その中でも最も安価な eTrexH を購入した。

簡単に使ってみた感想を記載してみる。

詳しくは eTrex H購入レビュー1eTrexH 購入レビュー2を参照していただきたい。

PDA+CFカードタイプGPS受信機

従来から使用している、PDA+CFGPS2の紹介、および最近購入したコメットCF/3の紹介だ。GPS搭載ケータイやスマートフォンが充実した今となってはこの選択肢は無いと思うが、参考までに記載しておきたい。

ただしコメットCF/3は品薄らしいので、コメットCF/3*GSも販売されている。地図を用いた現在位置の確認と、ハンディGPSでいうところのウェイポイントの確認に使っている。

PDA+CFカードタイプGPS受信機の利点と欠点

利点と欠点をまとめると、次のようになる。

利点

欠点

電池が4時間しかもたない、というのが致命的だ。充電式であり電池が切れればそれでおしまい、というのが厳しい。GPSつきPDAとして有名な Mio P560 でもGPSを併用すると4時間。バッテリの劣化を考えれば4時間というのは妥当なところだろうか。

またPDAは小型コンピュータで、比較的扱いに気を使う。当然水気は厳禁だ。加えてタッチパネルでの操作が、思いのほかGPSには使いづらい。例えば胸ポケットに入れてしまうと知らないうちに何かが押されてしまっていることが多い。加えてカバンにくっつけておく訳にもいかないし、腕にもつけることはできない。従ってログ取りに使うというよりも現在位置を確認するために使うことが多い。ただ電源オフ後しばらくするとコールドスタート相当になってしまうようで、なかなかに使いづらい。

標準添付の Pocket Mapple Digital で保存したカスタム情報ファイル中のトラックログは、Pocket Mapple Digital Ver.6 以降であればテキストファイルへの Export 機能が実現されている。CSV なので、他のソフトウェアで取り込むには若干面倒かもしれない。

PDA+CFカードタイプGPS受信機の使用方法

PDAのCFスロットにGPSカードを、地図とウェイポイントをSDカードに入れて、使っている。PDA は PocketPC 2002 マシンの、Pocket Gear(MC/PG5000)だ。また地図ソフトは Super Mapple Digital Ver.6 だ。

PDA+CFカードタイプGPS受信機の組み合わせにおいては、次の使用方法をよく使っている。

Super Mapple Digital の利点はベクトル地図であり、PDA でもそのベクトル地図が利用できて、ディスク容量を節約できる点だ。SD カードは容量が限られるので、この利点は大きい(たぶんグラフィックデータを PNG で保存するよりは小さいだろう)。

使用方法の概略を以下に示す。既に Super Mapple Digital はパソコンと PDA に既にインストールしているものとする。

<地図データの切り出し>

<カスタム情報の記録>

<地図ソフトの起動>

<GPSの起動>

<カスタム情報の利用>

<CFGPS2 情報>

<Super Mapple Digital 情報>

Mio P560

Mio P560 概要と特徴

先頃、Mio P560 が発売された。これは Windows Mobile6 搭載の PDA に GPS を内蔵し、専用のナビソフトを搭載した機種だ。GPS無しPDA+CFタイプGPSレシーバーよりも便利そうだ。ということで購入してしまった。

Mio DigiWalker P560 購入もご参照いただきたい。

この最大の特徴は、

だ。ナビソフトの MioMap は世代を重ね、そこそこ完成度が高くなっている。使い勝手の面では、画面が3.5インチという制約や、ソフトウェアがまだ成熟していないこともあり、据え置き型のカーナビに比べれば劣る。しかし価格を考えれば、十分に満足できる領域に達している。以前 Mio の C310 という PND を使っていたが、これと比較すればかなり使い勝手は高まっている。

PDA+外部のGPS受信機、と比較するとGPSの使い勝手は格段に上だ。PDAの電源を入れ、ソフトを起動するだけで測位ができる。これはかなりのメリットだ。

GPS性能

肝心なGPS性能についてだが、これは SiRF starIII であり、感度も申し分無い。

ソフトウェア

OS が Windows Mobile 6 であり、PocketPC 関連の豊富なソフトウェアが使える。やはりお薦めは、Pocket Mapple Digital だ。

堅牢性

これは、どう考えてもハンディ GPS に軍配が上がる。そもそも PDA は水に濡れるとダメだし落とすと間違いなく壊れるので、取り扱いにとても気を使う。その点 GARMIN のハンディ GPS は防水性に優れている。落とすと壊れるかもしれないが、PDA よりは頑丈だろう。

やはり、野外で持ち歩くにはハンディ GPS が向いている。

PDA としての性能

拡張性を考えたときに、CF スロットが搭載されていないが、Bluetooth や無線 LAN が搭載されていて、そこそこの拡張性はある。SD スロットは SDHC 対応であり、大容量の SD カードが使用可能だ。

重要な PDA 性能としては軽さもある。Mio P560 は GPS もついていることを考えれば軽いしコンパクトだ。

電池のもち

もう1つの問題は、電池のもちだ。GPS を使用すると仕様上は4時間しかもたないことになっている。これはハンディGPSと比較すると極端に短い。

ただそれでも、MioMap を使いカーナビの代わりとして使うには十分だ。車で行ける場所までは電源を車から取り充電しながら使用し、徒歩で移動する場合は内蔵バッテリで動作させる。そうすれば、4時間程度でも十分に使えると思う。

ただし、4時間という稼働時間を考えれば、山登りなどでのログ取りには使うことはできない。なお USB コネクタから充電が可能なので、USB から供給できる小型バッテリを併用すれば、便利に使えるだろう。

ハンディ GPS との比較

最後に、ハンディ GPS と地図を含めて比較してみた。Mio P560 との比較で地図ありということでハンディ GPS としては eTrex Vista HCx (j) を考えた。結論は、

となった。ちなみにわたしの主な使い方は、野外は歩くが、野外では地図はたまに見るだけ。ログは取りたい。カーナビにも使いたい、だ。

補足だが、地図は eTrex Vista HCx(j) では MapSource(日本語版)というものが使用できる。ルート検索機能つき 1/25000 の地図や等高線つき 1/25000 の地図などがあり、microSD に入れて使用することができる。

ただし、気をつけないといけないのは、日本地図は日本語版のハンディ GPS でしか使えない、という点だ。日本語版ハンディ GPS は高いが、やむを得ない。それでも2007年以前よりは価格も下がってきていて、少しは買いやすくなった。

地図は電源のあるところでしか使わない、もしくはそれほど長時間使わない、のであれは、Mio P560 を使用した方がよいだろう。Pocket Mapple Digital の中域〜詳細地図は、かなり便利に使うことができる。

Mio P560 を使う場合、ログ取りに eTrex Legend HCx や Foretrex 301、HOLUX m-241 をお奨めしたい。P560 に負けない高感度 GPS 受信機であり、英語版ではあるがログ取りには困らない。

GPS 教材

GPS にのめり込んでくると、何かこれに関わる本を読んでみたくなる。そもそも、なぜ GPS で自分の位置が分かるのだろうか、という理屈が分からない。

そんなときのためにちょうどよい本がパソコンGPSショップで扱われていた。ここでは2冊紹介したい。

GPS 技術入門
まずはこちらをお奨めしたい。本の厚さは薄いものの GPS に関しての基本的な事柄は網羅されていて、読み物としてちょうどよい。GPS をやっていて何か疑問に思った場合、恐らくはこの本を読めば答えが見つかると思う。また本としても新しく、GPS の最新動向もそれなりに紹介されている。価格もお手ごろだ。
精説GPS
こちらは教科書だ。値段もかなりする。その上本屋には売っておらず、このパソコンGPSショップ、もしくは本の著者に直接問い合わせて購入しなくてはならない。アメリカでGPSの教科書として作られたものを和訳したもので、日本で GPS 関係学会の教科書として使われたものを出版したものらしい。元々がそういう本だけあって内容は難しく、全てを理解するのは困難だ。GPS 技術入門、を読んだ上で、より細かく突っ込みたい部分についてこの本で調べるのがいいと思う。

ハンディ GPS スペック

*この項はわたしも理解不足なので誤りがあるかもしれず、参考として扱ってください。

ここでは、SiRF や GARMIN のページを参考に、ハンディ GPS のスペックについて検討してみたい。性能は、主に以下の3つで表される。

精度

精度は、σ、RMS、DRMS、CEP、95% などと記載されている。測位結果がどの程度ばらつくのか、を示す。小さい方が性能がいい。

ここでは単純のため、複数回測位した平均値が正しい位置と一致するものとする。また、現在の値は SA(Selective Availability)が無い状態での精度を指すことがほとんどのようだ。

σ
標準偏差のこと。(((各測位結果−平均)の二乗)の総和)÷測位回数)の平方根、で表される。測位結果が正規分布に従う場合、平均値を中心に±1σ内には68%、±2σには95%の測位結果が入る。単純に言えば、例えば2σが20mとすれば測位結果の誤差はほとんどが20m以内ということだ。
RMS
Root Mean Square。σに等しい。
DRMS
Distance Root Mean Square。RMS に等しい。
CEP
Circular Error Probability(説明によっては Probable)。ただ CEP と表記されていた場合は 50% CEPのこと。平均を中心に半径 CEP の円を描いた場合、測位結果の 50% がその円内に入る。
95%
GARMIN の仕様に記載がある。よく分からないが、2σのことを言うのだろうか。

感度

感度は測位できる最低の GPS 信号の強さで示され、dBm もしくは dBW という単位で表される。この値が小さい方が性能がよい(-160dBW よりも -170dBW の方が性能がよい)。

dBm と dBW の間には換算式があり、-160dBW = -130dBm となる。dBW とはデシベル・ワットの意味だ。-160dBW は 0.0000000000000001W のことで極めて小さい。なお、障害物が無いような場所での信号強度は -150dBW(-120dBm) 程度らしい。

たまに dB-Hz という表記を見るが、これは信号の強さとノイズ密度(C/N0)との比らしい。SiRF XTracの資料によると SiRF の提供する Evaluation Kit では 32dB-Hz = -142dBm 程度とのことだ。

これらはデシベル表記なので、-3dB で信号の強さは半分、-10dB で 1/10 となる。

感度は、衛星を捕捉する(Cold Start での Acquisition)ときと、そのあとで衛星を追尾する(Tracking)ときとで異なることがある。捕捉するのは大変なので高い信号の強さが必要であることが多い。

具体例を書いてみたい。

GARMIN(の、OEM センサ。GPS15 など)
-135dBm
SiRFstarIIe/LP(旧版ファームウェア)
-142dBm
SiRFstarIIe/LP(XTrac ファームウェア)
捕捉時-142dBm/追尾時-158dBm
SiRFstarIII
-159dBm(恐らく追尾時)

ただし注意すべきは「どのような構成のシステムの、どこで信号強度を計っているのか」という点だ。例えば先ほどの SiRF XTrac の資料では、dB-Hz 表記は GPS 信号処理回路部分での値であり、32dB-Hz = -142dBm の換算は Active GPS antenna を使用する SiRF 提供のシステムでの値とのことだ。これは各社で測定条件が異なるようなので注意して見なければいけない。

Time to First Position/Acquisition times

測位に必要な時間のこと。Cold Star、Warm Start、Hot Start といった条件において測位を開始してから結果が出るまでの時間のこと。値が小さいほど、測位が早く完了するので性能が高い。

xxx Start などの基準は詳細は不明だが、SiRF と GARMIN とは定義が違うようだ。一般的には、Cold Start とは GPS 装置の中に何も情報が無い状態で測位を開始すること、Hot Start は例えばちょっと前に測位したことがあって最新の時間情報や Ephemeris・Almanac などがある場合を指すことが多いようだ。Warm Start は測位後長時間経った場合のことを指すらしく、Ephemeris の有効期限は2時間程度なので、Ephemeris は無く時間情報と Almanac などのみがある場合を指すのだろう。なお Tracking は測位をし続け衛星を追尾しつづけている状態なので Time to First Position は定義されない。

GARMIN では、SkySearch は何も情報が無い場合、AutoLocate は Almanac のみがある場合、Cold は位置情報・時間情報・Almanac がある場合、Warm は全て(Ephemeris を含むのだろう)がある場合を指す。

Reacquisition は例えば一瞬トンネルに入り測位が途切れ、トンネルを出て衛星が見えるようになってから測位できるまでの時間を指すのだろう。