メーカ

DVカメラが欲しくなったので、ちょっと調べてみた。

まず選ぶメーカだが、候補になるのは SONY、Panasonic、キヤノン、ビクター、日立、シャープくらいだろうか。わたしは初心者なので、とりあえずその中のトップスリーのメーカーを検討することにした。BCNのランキング記事によるとそれは、ソニー、キヤノン、Panasonic とのことだ。なお、使用するメディアが DVD(後述) の場合は、ソニー、日立のいずれかになる。

購入したビデオカメラ

いきなり結論だが、わたしが何を購入したのか、について書いてみたい。

結局は SONY の DCR-PC350 となった。理由は、

であり、価格対性能比から DCR-PC350 になった。目的は動画撮影で高画素数は不要なのだが、型落ちとは言えハイエンドモデルだけあって画素以外の性能も高いものと思っている。

実際の使用感は、DCR-PC350 使用記録をご参照いただきたい。

何を撮りたい?〜撮影のシチュエーション

順序が逆なのだがそもそも何か撮りたいものがあるから購入を検討する訳で、まずは何を撮りたいのか、について考えてみる。

とりあえずありそうなのは、次のようなものだろう。

撮影のシチュエーションによって、どういう機能が必要なのかが異なってくる。

例えば結婚式ならば30分程度だが、結婚式では2時間を超える。従って電池ももたないといけないし、録画時間もできるだけ長いものがいい。また暗くても撮れるようなものがいいだろう。しかし携帯性はそれほど考えなくてもいい。

旅行の場合は、まずは小さいことが優先だ。荷物はできるだけ小さい方がいい。またできるだけ長く撮れるものがいいし、電池も長持ちするのがよい。また記録メディアはいくつかを持ち歩くことになると思うので、メディアは安く済むものがよいだろう。

家族(主に子ども)の何気ない一コマを撮ろう、というのであれば、軽くて、撮るのも見るのも手軽にできるのがよいと思う。記録時間はそれほど長くなるとは思えないので、それほど重視しない。同様に電池も適当でよいだろう。

式典や行事の場合は、結婚式と似ている。チャンスを逃さないために、電池のもちや録画時間が長いものがいいだろう。ただ同様に携帯性はそれほど高くなくてもいいと思う。

動画も撮りたい?静止画だけ?〜撮影内容

撮影のシチュエーションに引き続き、どういう風に撮りたいのか、について記載してみる。簡単に分類するとこんなものだろう。

まず、1番目の場合。1台でビデオも撮れるし静止画も撮れるならそれに越したことは無い、というケースだ。今各メーカのハイエンドモデル()は、静止画の撮影に力を入れている。おおよそ2-300万画素が今のハイエンドモデルだ。今のデジカメのミドルエンドモデルに比べれば劣るが、まぁ画素数から見れば問題ない。ということで、メーカの戦略に乗って、ハイエンドモデルを購入するのがいいだろう。またハイエンドモデルは各社ともそれなりの技術力をつぎ込んでいるので、画素以外の性能も高いと考えられる。

次に2番目の場合。わたしはこのケースになる。EOS Kiss Digital も持っているしコンパクトデジカメ(EX-Z3)も持っているので静止画撮影はそちらでやれば事足りる。ビデオカメラではビデオが撮れればよい、というケースだ。後述するが、ビデオ撮影時は 34 万画素程度しか記録することができない。従ってハイエンドモデルは必要無く、動画しか撮れないローエンドモデルか、画素数が100万程度のミドルエンドモデルを購入するのがいいだろう。しかしこのクラスになると画素以外の機能が劣る部分が出てくるので、ローエンドモデルで割り切れるかはちょっと考える必要がある。ただローエンドモデルやミドルエンドモデルは小さく軽い傾向があるので、そういうメリットも出てくる。

最後の場合。例えばコンパクトデジカメを今まで使っていてたまにその動画機能を使っていたが、その動画機能ではちょっと不満で・・・ というような場合だ。たとえばわたしの場合、EX-Z3 の動画撮影機能を使うのだが、機能的にかなり不足している。そういう場合はSONY DCR-PC55のような超小型機を買い足すか、SANYO Xacti DMX-C5などのような MPEG-4 で撮影できる動画も強いデジカメに買い換えるのがいいと思う(ただ今回はDVカメラに関しての話なので、動画撮影のできるデジカメについてはここまでにとどめておくが)。

(*)10万円少し程度をここでは指す。メーカによっては15万程度のハイエンドモデルを出しているメーカもあるが、このメモでは一般的なコンシューマが使うようなレベルのDVカメラを想定しているので、選択肢から外す。

デジタルビデオカメラのスペック比較

さて、ここまで検討したところで、いよいよデジタルビデオカメラのスペックを比較してみる。

最初に記録媒体として DV テープを用いているものを選んだ。キヤノンからはハイエンド・ミドルエンド・ローエンドの各モデル、SONY からはハイエンドモデル2つとミドルエンド・ローエンドモデル、Panasonic からはハイエンド・ミドルエンドから3モデルだ。

メーカ機種名CCDサイズ静止画画素動画画素1画素サイズ指数16:9記録媒体光学ズーム動画ワイドワイコン動画テレワイドFテレFマクロ光学手ブレナイトlux通常lux重さ電池もち電池もち2録画時間発売日価格
CanonFV M30 KIT1/3.42001230.0198テープ1447.833.466691.83.01/1001.11753045100803/310
CanonFV M200 KIT1/4.5123690.0193テープ1850.535.3510101.83.51/100×1.86.550070150802/158
CanonFV 500 KIT1/6×340.0202テープ2053.537.4510701.63.21/?×27.543075160801/286
SONYDCR-HC901/33052050.0183テープ1045274501.82.9?/37×0114404590802/1011.5
SONYDCR-PC3501/33052050.0183テープ1045274501.82.91/80×011440551158004/89
SONYDCR-HC411/5.5100690.0176テープ124828.85761.82.5?/35×01541055125/220802/108
SONYDCR-PC551/664340.0202×テープ104426.44401.72.2?/270××1129065×803/38.5
松下NV-GS4001/4.7*399*370*30.0206テープ1244.531.155341.61.64/500127006090/2508004/712.5
松下NV-GS2501/6*371*364*30.0186テープ1043.330.314301.61.64/400125006570/105/295801/2512
松下NV-GS1501/6*353*344*30.0186テープ1044.731.294471.81.84/40×0124207080/120/330801/2510

次に、記録媒体として DVD を用いているものを選んだ。ソニーと日立からハイエンドとミドルエンドのモデルを選んでみた。

メーカ機種名CCDサイズ静止画画素動画画素1画素サイズ指数16:9記録媒体光学ズーム動画ワイドワイコン動画テレワイドFテレFマクロ光学手ブレナイトlux通常lux重さ電池もち電池もち2録画時間発売日価格
SONYDCR-DVD4031/33052050.0183DVD1045274501.82.9?/37×0115206011030*23/313.5
SONYDCR-DVD2031/5.5100690.0176DVD124828.85761.82.5?/35×0154406011030*23/311.5
日立DZ-GX201/3.61921230.0191DVD1048.734.094871.82.22/100×124480*125*18530*22/1312
日立DZ-MV7801/4.5110690.0193DVD1046.432.484641.82.32/100×115420*145*21530*22/1310

CCDサイズ

撮像素子であるCDDのサイズ(インチ)だ。ただ撮像素子の場合、1インチは17.82mmで換算するらしい。これは大きい方が高くなるし光学系も含めたシステムそのものが大きくなる。しかしこの面積を画素数で割った1画素当たりの面積が大きい方が、一般的に画質はよい。

静止画画素

一般的に、多い方が静止画の画質はよくなる。とは言っても加減というものがあり、むやみやたらと画素数を上げればいいというものでもない。仮に印刷せずにパソコン上の画面でのみ楽しむ場合、画面の画素数は1280x1024で130万画素程度だ。それ以上あっても仕方ない。印刷する場合は例えば普通の写真サイズ(L版)やハガキ程度ならば、200万画素程度あれば十分と言われている。

従ってL版程度の印刷をするのであれば、ハイエンド機がよいと思う。

動画画素

これがくせ者だ。デジタルビデオカメラの動画は720x48=34万画素程度だ。ローエンドモデルで動画画素34万という機種があるのはそのためだ。

一般的に34万画素の撮像素子で34万画素の映像を撮るよりも、より多い画素の撮像素子で撮った方が画質は高いと言われている。しかしそれにも限度というものがあり、200万画素で34万画素の映像を撮ることと、100万画素で34万画素の映像を撮ることとで、大きな差があるとは思えない。

従って、動画しか撮らないのであれば、画素数から言えばハイエンド機は不要だ。

1画素サイズ指数

CCDサイズを画素数で割った値。単位はいい加減だ。まぁ大きい方が1画素のサイズが大きく、画質や感度が高いかもしれない、といった程度の数だ。

16:9

16:9のワイド撮影ができるかどうか、ということだ。ワイド撮影ができる方がより広い範囲が撮れるということなので、必須ではないもののあってソンはない。

記録媒体

記録媒体にDVテープかDVDのどちらを使っているか、ということだ。

DVテープは1本当たり80分標準で撮れる。またメディアの単価が比較的安い。ただし早送りや巻き戻しをして頭出しをしないといけないことと、DVカメラしか読み出すことのできる装置がないことが欠点になる。パソコンで見る場合には、DVカメラからIEEE1394経由で転送する必要がある。見ることも大変だし、編集をするにも一度パソコンに落とす必要があり、大変だ。

DVDは、早送りや巻き戻しの手間がいらない手軽さが有利だ。そしてパソコンに取り込むのも DVD そのものがパソコンで読めるので簡単だ。しかしながらメディアが大きく装置の小型化が難しいこと、消費電力が大きく電池のもちが悪いこと、DVD 片面に30分しか撮れないこと、メディアが高いこと、が問題点として挙げられる。さらに撮影中に衝撃を与えると飛んでしまう(CDを再生していて叩くと音が飛ぶ現象と同一)ので注意が必要だ。また、メディアが DVD+R/DVD+RW/DVD-RAM 以外の場合はメディアが一杯になった時点でファイナライズが必要になり、それが失敗するとメディアがダメになってしまうので、ファイナライズが不要なメディアを使用するのがよい。

光学ズーム

ズーム性能だ。大きい方がズーム倍率が高い。

デジタルズーム性能は考えない。画質の劣化が激しいからだ。

動画ワイドとワイコン

動画撮影時のワイド(広角)側焦点距離(35mmフィルム換算)だ。値が小さいほど広く撮れる。基本的に動画撮影で広く取りたい場合はカメラを振ればいいのかもしれないが、それでも広い範囲が撮れた方がいいだろう。

一般的にデジタルカメラのワイド側焦点距離は35mmであり、DVカメラの場合は40-50mmなので、DVカメラは広く撮れないということだ。

今のDVカメラがデジタルカメラに劣る点の1つが、このワイド側の焦点距離だ。

そのためにワイドコンバージョンレンズというものがある。外付けレンズで広く撮れるようにしよう、という技術だ。そのレンズを使用した場合の焦点距離を、ワイコンの欄に記載した。若干の画質の劣化はあるが、広く撮れることには変えられない。

特に室内で撮影する場合は、せめてワイコンの欄に記載した値でもいいから、小さい方がよい。

動画テレ

動画撮影時のテレ(望遠)側焦点距離(35mmフィルム換算)だ。値が大きいほど、遠くのものを大きく撮れる。ズーム倍率は、テレ側焦点距離をワイド側焦点距離で割ったものだ。

ワイドF/テレF

ワイド側とテレ側でのF値を記載した。これはいずれも小さい方がいい。小さい方がレンズが明るく、暗いところでも撮影できる。一般的にはテレ側の方がF値は大きくなる。

マクロ

被写体に近づいて大きく撮るマクロ撮影ができるか、ということだ。ワイド端/テレ端でどこまで被写体に近づけるかを記載した。一番ズーム婆率を上げて(テレ端)被写体に近づいて撮れば大きく撮れる。これをテレマクロと言うことがある。

今のDVカメラがデジタルカメラに劣る点の1つが、このマクロ機能だ。そもそもデジタルカメラのスペックではおおよそこのマクロ機能について明記されているのだが、DVカメラのスペックにはその明記がほとんど無い。

明記されていた場合もテレマクロができなかったり、あまり近づけなかったりで、そのような用途には使いづらい。テレマクロ撮影がしたい場合はコンパクトデジカメが最も強力だ。

なお、わたしが購入した DCR-PC350 の場合ではワイド側であれば被写体に密着するほど近づけて撮影することができる。

光学手ブレ補正

光学式の手ブレ補正機能があるかどうか、についてだ。

今のデジタルビデオカメラは基本的に手ブレ補正機能がついている。手ブレ補正機能には光学式と電子式がある。電子式にはシステムが簡単ではあるという利点があるが、光学式に比べて画質が若干落ちるという欠点がある。そして決定的な点として、写真撮影には使えない。

画質重視、また写真撮影時にも手ブレ補正機能が使用したい場合には、光学式手ブレ補正ができる機種を選ぶ必要がある。

ナイトlux/通常lux

暗いところで撮影できる機能をオンにした場合にどこまで暗いところまで撮れるか、と、そのような機能を使わなかった場合どこまで撮れるか、を示した値だ。小さい方が暗い場所でも撮れる。

基本的には、通常luxが小さいものを選ぶことが基本で、その中でナイトluxが小さいものを選ぶのがよいと思う。

重さ

電池・メディアを入れないときの重さだ。小さい方が軽くてよい。

電池もち/電池もち2

電池もち、は標準添付の電池を用いた場合に何分使えるかを示している。電池もち2は別売りの大型電池をもちいた場合だ。機種によっては複数の大型電池がある場合もある。

できるだけスペックに記載された、実使用状態、に近いものをもってきたが、日立のスペック表にはそれがなかった。恐らく日立の機種の場合、実使用状態ではこの半分程度と思う。

録画時間

テープの場合は80分テープを用いた場合の記録時間(分)。DVDの場合は片面30(分)で両面使えるので「入れ替えれば」その2倍使える。

発売日

発売日だ。基本的には月日が記載してあるが、04/7 とあるものは年月を示している。

価格

一般的な量販店での販売価格だ。

メーカによる違い

ここで、主観でメーカによる違いを見てみたい。

SONY

SONYというメーカに愛着があるのであれば、もしくはSONYというメーカに不満が無いのであれば、SONY のデジタルビデオカメラを選んでおけば問題無いのではないだろうか。

DVDも含め豊富なラインナップを揃えている。またコンパクトなモデルが多く、その中でもDCR-PC55はとても小さい。実際に見てみると、その大きさに驚く。またワイドな液晶も大きく見やすい。

欠点としては、ズーム倍率が小さいことが挙げられるだろうか。またメモリカードとしてメモリースティックを利用している。今までメモリースティックを使用していないユーザ(SDカードを使用)からすれば、迷惑この上ない。

USB 使用の動画取り込みソフトはあるが、動画編集ソフトはついていないようだ。ソニーデジタルハンディカム パソコン編集キットDPCK-IL30もしくは動画編集用ソフトを別途購入する必要がある。

キヤノン

高倍率のズーム機を出している。しかしその代償か、ワイド側に弱い。

元々カメラメーカであり静止画の画質を売りにしている。またハイエンドモデルに光学手ブレ補正機能を盛り込んでいる。

動画編集用のソフトウェアを添付していないので注意が必要だが、ビデオカメラに添付されているものでは満足できずに結局自分で買いそろえることになってしまったので、あまり重要視する必要は無いだろう。

Panasonic

3CCD による高画質が売り。ただわたしのようなシロウトにどこまで分かるかは別問題。

キヤノンと同様、光学手ブレ補正技術を持ち、ハイエンドモデルに投入している。

素性はよさそうだが、3CCD ゆえの筐体の大きさが問題だ。コンパクトさに欠ける。

また、比較的高い。それにローエンドモデルが無い。

日立

DVDメディアでがんばっている。その甲斐あって、最新モデルはSONYのものより小さく軽い。また価格がSONY製よりも若干安い。

DVDをメディアに選ぶのであれば悩むところだ。